第68回 テーマ : ウーファーを付けてみよう! (その8)


ウーファーを選ぶ際のキーワードのひとつとして耐入力ワット数というものがあります。
多くの方は、このスペックを見てから銘柄を選んでいるようです。
特にワット数の高いモデルほど高価になり、
各メーカーの中でもトップグレードになっていく場合が多くなっています。
しかし、ワット数とは、日本語訳にすると消費電力ということになるので
消費電力 = パワー とはならないケースが多くあります。

これは、ウーファー以外のスピーカーにも言えるのですが、
アンプが消費する電力が大きくても、
実際にスピーカーが動く力になっているかはメーカーによって異なります。
つまり、闇雲にワット数だけを重視したシステム造りを行うと、
トータルの「音」としては、意外とバランスが悪いということも起こり得るのです。

前述している豆知識の中でも いろいろと触れていますが、
ウーファーは、次の3つの大切な要素により「活き活き鳴らす」ことが可能となります。
それは、
 ★BOXの形状と容量
 ★使用するアンプの実馬力
 ★豊富な電源
となります。

一つ目の「BOXの形状と容量」に関しては過去の豆知識をご覧になって頂くとして、
二つ目の「使用するアンプの実馬力」が重要です。

「アンプの実馬力」という言葉は実際には無いのですが、
これは、「スピーカーのコーン紙を動かしたり止めたりする力」だと思って下さい。

コーン紙の中心部分はコイルとマグネットで形成されており、
コーン紙はこの部分を上下にストロークする仕組みになっています。
音楽(電気)信号が流れてくるとコイルを通じてコーン紙が振動して「音」が出ます。

ウーファーはなるべく多くの空気を振動させなければ低音が鳴らないので
必然とスピーカーのコーン紙も大きくなります。
しかし、実馬力が低いアンプで再生すると
音楽信号が乏しいので大きなコーン紙を動かすことも、止めることも
瞬発的に対応できなくなります。
大きなコーン紙は物理的な慣性モーメントにより、勝手に動いてしまうのです。
本来は止まるべきところで動いている訳ですから、
音質面でみれば「歪みのもと」になりますし、
スピーカーを物理的にみれば
言わば「ブレーキを掛けながらアクセルを踏む状態」となってしまいます。
ですから結果的にスピーカーを破損させてしまうということも容易に想像ができます。

ウーファー用のアンプに「実馬力」のような力が必要なのは
このような理由があるからです。
なるべく歪みが少なく定格出力の高いアンプを選択することで
その後に組むシステムの核とすることができます。
最初はある程度コスト面で高くなる可能性がありますが、
後々のシステムアップ時には、余計な箇所へコストを掛けずに済むので
意外とトータルでの支出が少なくなるメリットもあります。


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